11月例会報告
10月例会は25日、江東区東大島文化センターで開催され、36名の参加となりました。
福田 修二さんより ダブル・ローラーレスト
旋盤で巻芯を作成する際、角の部分を形成するときに用いる工具です。
上部のローラーの上にヤスリを載せて前後に動かすと、正確に切削面が出るという原理です。
しかし、その為にはヤスリの精度も高められている必要があり、市販のものをそのまま使用すると、根元(端)の面がうまく成型できなかったそうで、今後ヤスリと併せて改良を進めてゆくそうです。
上瀬企画局長より 振れ見各種
テンプ・ヒゲゼンマイの歪みや上下左右の対象を確かめる際に用いる“振れ見”です。
8の字型のものが一般的ですが、画像のクランク状のものなどは、現在では見られない形状で、ネジによる微調整が可能な構造になっていることがわかります。
関口 陽介さんより フランスでの時計留学記
3年前に何の伝手ももたず、フランス語もほとんどわからない状態で単身フランスへ渡って現地の時計学校へ入学し、国家資格であるCAP(CERTIFICAT D'APTITUDE PROFESSIONNELLE)を取得し、スイス・ラショードフォンにあるムーブメント製造会社へ就職するまでに至った関口さんから、様々なお話をしていただきました。
現在、スイスでは特別な事例を除き外国人への就業ビザが許可されないために、一時帰国することになったそうです。
今後、申請を出し続けても許可が下りる可能性は低いそうですが、あきらめずに可能性を探って行くとのことです。
ムーブメント製造会社の担当者に、自ら加工した画像の懐中時計を見せたところ、「これなら実技試験は必要ない」と即入社が決まったそうです。単に可能な限り肉抜きを施したのではなく、香箱の曲線などに関口さんのセンスが感じ取れる作品となっています。
大杉事務局長より ヴァージ脱進器リピーター付きクロック
趣きのある鍵巻きクロックです。外見だけではなくリピーターの音色も重みのあるものでした。内部の彫りや青焼きしてあるネジからも価値の高いものである事が伺えます。
鹿島 眞人さんより 巡回時計の展示
夜警の時などに使用された巡回時計を展示していただきました。
巡回するとき部屋ごとに備えてある鍵を差し込むと、その時刻がドーナツ型の記録紙に記録されてきちんと見回りが成されたかが判る仕組みになっています。
山崎 伸さんより シチズン・キンダータイム新旧 尺時計
毎回面白い展示物を持参していただいていますが、今回はシチズンが昭和40年頃に販売していたキンダータイムのオリジナルと復刻版を並べてお見せいただきました。セイコーでもスクールタイムなど子供用の低価格時計を出していましたが、キンダータイムの方が、子供が時間の読み方を覚えられるように工夫されていて色使いもカラフルです。ほかにも昔のシチズンキャラクターのCちゃんが文字盤にプリントされているものや尺時計などなど、目を楽しませていただきました。
鶴田議長より 旋盤の中心軸の検査器具
写真のように、チャックにくわえた棒の先端にセットし、旋盤を回転させるとマイクロメーターに振れの数値が示されます。
旋盤の技師たちは、旋盤を購入する際、こういった器具を持参してチェックしていたそうです。